カフェレストラン ル・タン

京都の食材を一皿ごとに。カフェレストラン ル・タン「選べる京ランチセット」に込めた、 地産地消の想いとシェフ岸本のこだわり。

洋食も和食も味わえるビュッフェが長年愛されている、[ホテルグランヴィア京都]のカフェレストラン「ル・タン」。そんな「ル・タン」に、2026年5月、新たなランチメニュー「選べる京ランチセット」が誕生しました。
サラダ、スープ、メイン料理を通して、京都の食材をふんだんに取り入れ、地産地消にこだわったこのランチセット。京都ならではの食の豊かさを、一皿ずつ楽しむことができます。
今回は、このメニューを手がけた「ル・タン」のシェフ、岸本一完に、その魅力を聞きました。20年以上にわたり料理人として経験を重ねてきた岸本が語る、「選べる京ランチセット」に込めた思いに触れてみてください。
 

「そもそものきっかけは、SDGsの観点から、『ル・タン』で新しいメニューを作りたいと考えたことでした」と語る、岸本。ビュッフェ形式が主役の「ル・タン」で、より多くの方に京都の食材を楽しんでもらい、地産地消へつながるメニューは何か、と思いを巡らせた結果、メイン料理が選べるランチセットというアイデアが生まれました。
 

2024年6月にカフェレストラン「ル・タン」のシェフに就任した岸本。これまでの多彩な料理経験を活かしながら、「ル・タン」に新しい風を吹かせます。

開放感あふれる店内。おひとり様、カップル、ご家族、大人数グループなど、さまざまなシーンで気軽に利用いただけます。

最初に登場するサラダは、柚子の里として名高い、京都市右京区水尾の柚子をドレッシングに使ったもの。口に運ぶと柚子の爽やかな風味に包まれます。2品目の「京都産お野菜のスープ」は、食材が持つ味わいと旨みをしっかりと感じられるよう、火入れした野菜とミルクのみで、なめらかに仕上げます。
「ドレッシングの柚子は、規格外になった柚子をペーストにしたものを使っています。皮ごと使っているからこその苦味を活かし、程よく苦味が残るようバランスにこだわりました。」
 
今回のセットで一番の目玉となるのは、やはりメイン料理。魚料理、肉料理、パスタ料理の中から一つ選ぶことができるので、訪れるたびに選ぶ料理を変えられるのも魅力の一つです。
「どのメニューも、京都の食材を使うことを第一に考えました。王道のメニューをベースにしつつ、珍しさや意外性も大切にしながら、食材の個性を感じていただけるように仕上げています」と、岸本は話します。
 
メイン料理の一つ「京都産お魚とトリュフのリゾット 京都産お野菜となま麩のベニエ添え」。香ばしく焼き上げた皮目と淡白な白身魚の味わいのコントラストが、食欲をそそる一品。トリュフの香るまろやかなリゾットとも絶妙な組み合わせ。
「パスタ料理は、美山の平飼い卵を使うことを前提に考えて、カルボナーラを選びました。ソースにはパールコーンのペーストを入れています。実はこのペーストも、規格外になったパールコーンをペーストにしたもの。デザートにも使えるのではないかと思えるほど、甘い香りと味わいが特徴です。」
タリアテッレを使った「京カルボナーラ」。濃厚なイメージのあるカルボナーラですが、パールコーンを加えることで、
爽やかな甘みが広がる軽やかな食後感を演出。丹後でつくられたベーコンと、亀山牛の生ハムがアクセントに。
「肉料理には、亀岡牛を。京都には、滋賀の近江牛にも負けない素晴らしいお肉があることをぜひ知ってもらいたいと思っています。また、お肉に添えたグレイビーソースにはレモンをたっぷり入れて酸味を立たせ、食べ終わったあとも記憶に残る味わいになることを意識してつくっています。」
 
「亀岡牛のグリル 京都産レモン香るグレイビーソース」。しっかりとついた焼き目が香ばしく、思わず口がほころぶ、
燻したような香り高い味わいに。レモンを効かせたグレイビーソースは、濃厚なコクの中にレモンの鮮やかな酸味が広がり、爽やかな余韻をもたらします。
京都の食材の強みをどのように引き立たせるかを考え抜かれたメニューの数々。京都が、実は想像以上に食材の宝庫であることを感じられるはずです。
追加注文ができるおすすめのデザート「抹茶のパリブレスト」。
宇治茶の老舗「丸久小山園」の抹茶を使った抹茶クリームとカスタードクリームの二つを使うことで、香りと味わいの変化に富んだ一品。

「ル・タン」でシェフを務める岸本は、「ホテルグランヴィア大阪」で料理人としての経歴をスタートし、2015年には、『第49回<ル・テタンジェ>国際料理賞コンクール・ジャポン2015』で3位に入賞、そして、『FFCC料理コンクール“ジャンシリンジャー杯”』でファイナリストに選出。2016年には、『第2回パテ・クルート世界選手権アジア大会』で優勝した実績を持ちます。また、これまでフランス料理をはじめ、スペイン料理やイタリア料理など、幅広いジャンルを経験してきた岸本。そうした経験を活かし、さまざまな技法や調理法を取り入れながら、京都の食材の魅力を引き出すメニューを考えています。

「素材の組み合わせや調理法によって、食材の味わいをどう引き出すか。そうしたことを考えながら、料理を組み立てていくのが楽しいですね。」と、岸本。今回は、サラダ、スープ、メイン料理というシンプルな構成の中で、どのようにインパクトを生み出すかを考え抜きました。
「食べ終わった後に、なんとなく美味しかったで終わってしまうと、食材の良さが印象に残らずもったいないので、野菜や肉、魚、一つひとつの味わいをはっきりと感じてもらえるようにしています。」

3品とも異なる持ち味のメイン料理ですが、迷ったときにまず選んでいただきたいと岸本が語るのは、「京都産お魚とトリュフのリゾット 京都産お野菜となま麩のベニエ添え」です。魚だけでなく、たっぷりと使った野菜と「半兵衛麸」のなま麩をベニエにし、京都の魅力で溢れたひと皿に仕上がりました。

みずみずしい鮮やかな色合いの野菜たち。

魚は日本海の魚が獲れる宮津港から。
季節によって仕入れは変わり、この日は鯛を捌きます。

塩と胡椒でシンプルに味つけした鯛は、
身はふっくら、皮はこんがりとした焼き目に仕上げていきます。

チーズとトリュフの味わいが濃厚なリゾットは、
お皿の中での引き締め役。

「なま麩はヨモギ味のものを選びました。
野菜だけでなくなま麩をベニエにすることで、外はサクッと、中はもっちりとした食感を楽しんでいただきたいです」と、岸本。
実は「京都産お魚とトリュフのリゾット 京都産お野菜となま麩のベニエ添え」には、もう一つ意外な仕掛けがあります。それは、お皿に添えられたイチゴのソースです。
「京都で有機農業をされている農家さんと出会い、そこから規格外のイチゴを仕入れているんです。形が不揃いなだけで味は本当に美味しいので、それを大量に仕入れてペーストに仕立てました。今回の魚料理では、このペーストからつくったイチゴのソースで、魚に合う甘酸っぱさを添えています。魚とイチゴという組み合わせは、それだけ聞くと不思議に感じるかもしれませんが、ソースとして用いるとすごく合うんです。」
 
イチゴのソースを添えて仕上げるシェフ岸本。
魚だけでなくベニエにもソースをつけて食べてみると、フレッシュさをまとった味わいが広がります。
「京都で料理を手がけるようになって初めて知った、食材の豊かさがいくつもありました。例えば亀岡を例に挙げるだけでも、朝霧の温度差のおかげで美味しい野菜が育ちますし、亀岡牛だってある。その恵みや驚きを、このランチセットを通してぜひお客様にも感じていただきたいと思います」と、岸本。
構成としてはシンプルと語りますが、それぞれのお皿の上では、必ず京都の食材との出会いが繰り広げられます。そして、そこには小さな発見や喜びが待ち受けています。京都の玄関口に位置するホテルグランヴィア京都だからこそ、訪れるお客様に、京都の食材が持つ豊かな魅力を料理を通して感じていただきたい。そんな思いで「選べる京ランチセット」を手がけています。

「料理が運ばれてきた瞬間から、五感で楽しんでいただくことを大切にしています。このランチセットでも、まずは香りを楽しんでということを意識しました」と、岸本の思いは続きます。パールコーンのほのかに甘い香りや、お肉が焼けた香ばしい香り。食材との出会いはもちろん、五感で楽しむという視点も意識された「選べる京ランチセット」。その魅力を、ぜひご自身の五感で体験してください。
 
  • 記事の内容は2026年10月時点のものです。